その他知っておくべき情報
チャート、板情報の他にも株については様々な情報が公開されています。
ここでは、その中でも特に重要なPER、PBR、配当利回りについて解説していきたいと思います。一般には、証券会社のチャートや板情報掲載ページと同じところに載っていることが多いです。
こちらに記載されていますね。
他にも、四季報、業績情報、財務情報、株主優待情報、分析情報などを見ることができるのが一般的ですが、最初から一度に読めるようになるのは難しいので(私もまだ全部は見てません)、まずは最も基本的な情報から学んでいけば良いのではないでしょうか。
銘柄情報は挫折の第一歩
これは私の勝手な推測なのですが、このあたりの情報を学び始める頃が、初めての挫折ポイントになると思います。
どういうことかと言うと、これらの情報は、ちょっとした計算式を使いますし、わかりづらい言葉なども出てくるので、勉強が嫌いは人や、めんどくさいことが嫌いな人は、拒絶反応を起こしてしまうと思うのです。
しかし、ここは絶対に乗り越えなければならないハードルです。絶対に勉強しましょう。絶対に絶対に必要です。ここで挫折してしまうと、そのまま株取引から離れてしまうか、又はチャートで「波」という名の運に乗ってしか取引できない人になってしまいます。少なくとも中長期的に継続的な利益を出したいのであれば、ちょっとだけ頑張りましょう。実際のところ、そんなに難しい話ではありません。
どのようなサイトでも、これらの解説はしていますが、計算式の内容を考えたり、その意味をよくわかろうとすると、勉強が嫌いな人は投げ出したくなります。まずは計算式の内容ではなく、単純に結果の意味するところを理解するといいと思います。
銘柄情報は何のためにあるか
銘柄情報といってもたくさんありますが、これからご紹介するPER、PBRなどは、株の割安性を計るための指標として機能します。割安性とはつまり、その株がどれだけお買い得かということですね。
同じ値段の株が2つあったとして、両者は同じ価値でしょうか。
例えば、ガラスでできた宝石と、ダイヤモンドでできた宝石が、同じ1000円で売られていたら、どちらが割安でしょうか?もちろん、ダイヤモンドでしょうね。
要は、株価だけではその株の本当の価値はわからないということです。その中身がガラスなのか、それともダイヤモンドなのか、その本当の価値を見抜くための指標が、PBRやPERということです。同じ300円の株を見つけたときに、それがボロボロの業績の会社だから300円なのか、本来は良い企業なのに、たまたま株価が下がっているだけなのか、それを見ぬくことができれば、将来値上がりする株を買うという目的に少し近づくことができますよね。
PERとは
先程もお伝えしました通り、まずは結論だけです。
PERとは、何年で投下資本を回収できるかを示したものです。
投下資本とは、自分がその株を買うために使ったお金の額です。例えば、300円の株を100株買ったら、3万円が投下資本ですね。つまりその元本を回収するためには、その株を何年保有し続ければいいかという指標を示したものがPERです(会社の売上は今のまま続くことを想定しています)。
持っているだけで、毎年配当金が出るので、いずれは投下資本は回収できるのです。例えば、前述の株について、毎年1株につき15円の配当金が出たとしたら、1年で1500円(15円×100株)がもらえるわけですね。投下資本は3万円ですから、3万円÷1500円=20年で投下資本を全て回収できるのです。この場合、PERは20倍ということになります。
本来的な計算式は別にあるのですが、今回はあえて載せません。結論だけです。
PER=投下資本回収にかかる年数
なので、◯◯倍と書かれているものを◯◯年と読み替えてください。
ところで、PERはどのくらいだと割安なのでしょうか。残念ながら、それは業種などにより様々なようです。人によっても見解が違うようです。ただ、10倍程度だとかなり割安、20倍程度だとまあまあ、40倍や50倍くらいになってくると、かなり割高という見方が一般的のようです。
計算式は書いていませんが、計算式の中には株価という値が入っているので、株価が変動するとPERも変化します。一般に、株が異常な値段まで高騰すると、PERも上がります。これは考えてみれば当然で、本来はそんなに高くはないはずの株を高い値で買うのですから、投下資本は高くなり、その回収年数も長くなりますね。ただし、PERが高いからといって、すぐに株価が暴落するとは限りません。PERが高いということは、同時に人気が高く注目されている株であるとも言えるので、しばらくその上昇が続くこともありえます。
いずれにしても、いいなと思う株があったら、まずはPERが高すぎないかはチェックする必要があると思います。
PBRとは
こちらも結論だけ。
PBRとは、会社が解散したときにどれだけ投下資本が戻ってくるかを示したものです。
ほとんどの一部上場会社はそうそう解散しないので、これがどのような意味を持つのか?と思われるかもしれません。言い方を変えると、会社にどれだけ資産があるか、財産的体力があるか、ということでもあります。仮に今その会社が解散したとして、そのとき投下資本と同じ額が丸々返ってくるなら、PBRは1倍であり、かなり資産状態は良いといえます。解散したときは、債権者に借金を返したりして、最後に株主にお金が回ってくるのですが、それで投下資本が丸々戻ってくるなんて、かなり財産的体力があると言えますよね。
さらに、PBRが1倍を切っていると、理論的には投下資本以上の額が返ってくるということになります。相当資産状態が良いといえます。もっとも、0に近いほど低いと、本当に倒産しかねないので、あまりにもPBRが低い会社は逆に要注意です。
PBRもPERと同様、株価が下がればそれに連動して下がります。私の少ない経験上でですが、PBRは2倍くらいが普通のようですね。
まずは、色んな株のPERとPBRを見てみることをオススメします。べつに詳細な計算式を知らなくても、だいたいこの程度なら割安なんだろうな、という感覚が身につけば、それ以上のことは必要ないと思います。